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第147回(08‐5月)済生会新潟第二病院眼科勉強会

第147回(08‐5月)済生会新潟第二病院眼科勉強会

   演題:『自らの身体への自己決定と身体の公共性』

   講師:栗原 隆(新潟大学人文学部教授)

    日時:平成20年5月14日(水) 16:30 〜 18:00

    場所:済生会新潟第二病院 眼科外来 

  

【講演抄録】 

 自由主義は、以下のように定めることが出来る。『判断能力のある大人なら、自分の生命、身体、財産

に関して、他人に危害を及ぼさない限り、たとえその決定が当人にとって不利益なことでも、自己決定の

権限を持つ(加藤尚武「現代倫理学入門」講談社学術文庫)。』 ならば、臓器売買の自由はあるか? 

 以下の事例をもとに、一緒に考えてみたい。『朝日新聞』2006年10月2日付朝刊(13版)

**********************************************

 2006年10月1日 愛媛県警は、移植を受けた水産会社役員山下鈴夫(59)と同社の社長松下知子(59)の

両容疑者を臓器移植法違反(臓器売買などの禁止)の疑いで逮捕した。

 調べによると、松下容疑者は腎臓病で人工透析を続けていた山下容疑者と内縁関係にあったが、昨年夏

ごろ、200万円を借りていた松山市内の貸しビル業の女性(59)に「臓器提供者(ドナー)になってくれ

たら、300万円を上乗せして渡す」などと再三、臓器売買に応じるよう要求。昨年(2005年)9月に山下

容疑者の左の腎臓を摘出して、ドナーの腎臓を山下容疑者に移植する手術が成功した後、両容疑者は11

月に現金30万円を、今年(2006年)4月に新車(150万円相当)を提供した疑いがもたれている。山下

容疑者と女性は、事件前、面識がなく、親類でもなかったという。

 調べに対して、松下容疑者は大筋で容疑を認めているが、山下容疑者は金品の提供の趣旨について、

「謝礼ではなかった」などと供述しているという。

 女性が今年2月、「知人にドナーになるよう頼まれ、承諾した。お金を貸していたのに、返してくれな

い」と県警に相談したことから、臓器売買の疑惑が明るみに出た。県警は今後、同法違反の疑いで書類送

検することを検討している。

**********************************************

 臓器売買の約束をせずに、「お礼」として金品をドナーに渡していたら許されたかもしれない。いや、

そもそも、容疑者が実際に500万円を支払っていたら、表沙汰にはならなかっただろうから、倫理的に考

えるなら、約束はきちんと守りましょうという話なのであろうか。あるいは、違法な取引の約束をしたの

だから、ドナーの女性にも責任の一端はある。県警に相談するなどということは「盗人猛々しい」という

ようなものなのだろうか。

 そもそも法律で決まっているからとはいえ、どうして臓器を売買することはいけないのか。臓器が少な

い現状では、人助けとなる自発的な自己犠牲とも言える臓器売買は許されていいのでは?なぜ臓器売買が

禁止されているのか?臓器売買が生じるのか?

 こうした議論を通じて、自己決定が有効な範囲と身体の公共性について考えてみたい。

 

【栗原隆氏 略歴】

 1951年    新潟県生まれ 小学校三年まで新潟市

 1970年3月 新潟県立長岡高等学校 卒業

 1974年3月 新潟大学人文学部哲学科 卒業

 1976年4月 名古屋大学大学院文学研究科(修士課程) 入学

 1977年3月 同 中退

 1979年3月 東北大学大学院文学研究科(修士課程)終了

 1984年3月 神戸大学大学院文化学研究科(博士課程)修了 学術博士の学位取得

 1984年8月 神戸大学大学院文化学研究科 助手

 1987年4月 神戸女子薬科大学 非常勤講師

 1991年4月 新潟大学教養部 助教授

 1994年4月 新潟大学人文学部 助教授

 1995年2月 新潟大学人文学部 教授  

  専門は、生命倫理学、環境倫理学、近世哲学(ドイツ観念論)

 

【済生会新潟第二病院 眼科勉強会 連絡先】

 950-1104 新潟市西区寺地280-7

 済生会新潟第二病院眼科  安藤伸朗

  phone : 025(233)6161

  fax : 025(233)6220

  e-mail:gankando@sweet.ocn.ne.jp

 

 

********************************

『済生会新潟第二病院 眼科勉強会』

 1996年(平成8年)6月から、毎月欠かさずに続けています。

 誰でも参加出来ます。話題は眼科のことに限らず、何でもありです。参加者は毎回約20から30名く

らいです。

 患者さん、市民の方、医者、看護師、病院スタッフ、学生、その他興味のある方が参加されています。

 眼科の外来で行いますから、せいぜい5m四方の狭い部屋で、寺子屋的な雰囲気を持った勉強会です。

 ゲストの方に約一時間お話して頂き、その後30分の意見交換があります。

   日時:原則として毎月第2水曜日16:30〜18:00

   場所:済生会新潟第二病院眼科外来

 

 *本勉強会のこれまでの報告は、新潟市西蒲区巻の視覚に障がいのある人と、ボランティアで構成され

る音声パソコン教室のホームページ「すずらん」で閲覧出来ます。

 *ホームページ「すずらん」

   http://www11.ocn.ne.jp/~suzuran/saisei.html

 

新潟ロービジョン研究会 8月2日(土)

毎年夏に新潟ロービジョン研究会と銘打って、県内外の眼科医・視能訓練士・看護師・盲学校教師・患
者さん・家族・その他興味を持って下さる方々に参加を呼び掛け、ロービジョンケアに関する会を行って
います。どなたでも参加出来ます。
 今年は8月2日(土)午後に、「視覚障がい者の就労」をテーマに開催します。
 今のうちにカレンダーのチェックをお願いします。

 ご案内「新潟ロービジョン研究会2008」 第一回サーキュラー 
  日時;平成20年8月2日(土) 午後 
  会場;済生会新潟第二病院 10階会議室 
  テーマ「視覚障がい者の就労」
     進行役:張替涼子(新潟大学) 安藤伸朗(済生会新潟第二病院)
   これまで、以下の方々の参加が決まっています。
    国立身体障害者リハビリセンター病院眼科部長 仲泊聡
    NPO法人タートル事務局長(元日本盲人職能開発センター所長) 篠島永一
    新潟県立新潟盲学校(就職担当) 渡辺利喜男
    「障碍」を持つ教師と共に・連絡協議会 栗川治(新潟西高校教論)
    就労体験?亀山智美(長岡中央病院)、薬師寺剛(新潟県立吉田養護学校教論)
    企業の方(予定)
    他、数名と交渉中

ロービジョン相談会−拡大読書器を楽しもう!使いこなそう! 6月1日(日)

2008年6月1日(日曜日) 10時〜16時

 富山市民交流会館学習室(CiCビル3階

日時

2008年6月1日(日) 10時〜16時

 

場所

富山市民交流会館学習室(CICビル3階)

 

内容

これから拡大読書器を検討しようと思っている方

拡大読書器は持っているけど・・・

使い方がイマイチよくわからない!

使っていると目が疲れる!

もっと楽な、便利な使い方はないの?

という悩みを抱えていらっしゃる方はいませんか?

拡大読書器の達人、森田茂樹さんが、ご本人の見え方、ニーズに応じた拡大読書器の選び方、便利な使い方を紹介します。

※参加費は無料です。

※個別相談を希望される方は、あらかじめお電話でお申し込みください。

※個別相談は先着5名とさせていただきます。

※午前中はBitsとやまによる音声パソコンの勉強会も同時開催しています。お気軽にご参加ください。

 

講師

森田茂樹氏(ロービジョンケア患者ボランティア)

自身も網膜色素変性症の患者ボランティア。 現在の視力は両眼とも0.01、手帳の基準では視野測定不能だが、 拡大読書器を使って読み書き、パソコン、その他を自在にこなす。 国公立の大学病院眼科で「患者ボランティア」として ロービジョンケアを担当する傍ら、 自宅に非営利の「拡大読書器展示ルーム」を開き、 補助具の展示紹介と情報提供を行う。 教育、福祉、医療機関での講演活動も多数。 著書に「拡大読書器であなたも読める!書ける!〜選び方、使い方のポイント〜」 (大活字出版)がある。

 

お問い合わせ

076-432-5497(Bitsとやま事務局 堀鍼灸院内)

メール  info@bitstoyama.com

 

共催

視覚障害者ITサポートとやま(Bitsとやま)

NPO法人NAT(ネットワークアシストたかおか)

 

http://www7b.biglobe.ne.jp/~citron/new/cctv_lecture.html

第146回(08‐4月)済生会新潟第二病院眼科勉強会


 済生会新潟第二病院眼科外来で、1996年(平成8年)6月から毎月行なっている勉強会の案内です。
 参加出来ない方は、近況報告の代わりにお読み下さい。 
 参加可能な方は、遠慮なくご参加ください。どなたでも大歓迎です(参加無料、事前登録なし、保険証
不要)。ただし、お茶等のサービスもありません。悪しからず。

案内:第146回(08‐4月)済生会新潟第二病院眼科勉強会
   演題:『視覚障がい乳幼児の発達と育児』
   講師:香川スミ子(浦和大学教授)
    日時:平成20年4月9日(水) 16:30 ? 18:00
    場所:済生会新潟第二病院 眼科外来 

【講演抄録】 
 あるお母さんのことばです。『視覚に障がいがある子どもの子育ては、どのようにしたら良いのだろう
か?こんな質問をすると、声かけを多くしたり、直接物に触れさせたりする以外は普通に接しなさいと言
われます。でも、普通ってどういうことなのでしょう?』
 ビデオ撮影された2歳前後のロービジョン児2名、盲児1名の家庭における行動を紹介します。きっと
子どもらしい姿とお母さんの力まない育児の仕方に驚かれることでしょう。その中から視覚障がい乳幼児
の発達と育児について、また、お母さんをサポートする専門家がすべきことは何かについて、ご一緒に考
えてみませんか?

【香川スミ子氏 略歴】
学歴 昭和42.4?43.3:東京教育大学教育学部特設教員養成部普通科
    平成6.4?8.3:日本大学大学院理工学研究科
              医療福祉工学専攻前期課程
    平成8.4?11.3:同後期課程、学位:博士(工学)
資格 盲学校教員普通科1級免許状
職歴 昭和44.4?45.3:東京教育大学教育学部小学部教員 
                 盲学校教員(1年)
    昭和45.4?平成11.3:東京都心身障害者福祉センター 
                 視覚障害科幼児班(11年)、幼児科(18年)
   平成11.4?15.3:聖カタリナ女子大学社会福祉学科 教授
   平成15.4?現在:浦和大学総合福祉学部 教授

『済生会新潟第二病院 眼科勉強会』
 1996年(平成8年)6月から、毎月欠かさずに続けています。
 誰でも参加出来ます。話題は眼科のことに限らず、何でもありです。参加者は毎回約20から30名く
らいです。
 患者さん、市民の方、医者、看護師、病院スタッフ、学生、その他興味のある方が参加されています。
 眼科の外来で行いますから、せいぜい5m四方の狭い部屋で、寺子屋的な雰囲気を持った勉強会です。
 ゲストの方に約一時間お話して頂き、その後30分の意見交換があります。
   日時:原則として毎月第2水曜日16:30?18:00
   場所:済生会新潟第二病院眼科外来

 *本勉強会のこれまでの報告は、新潟市西蒲区巻の視覚に障がいのある人と、ボランティアで構成され
る音声パソコン教室のホームページ「すずらん」で閲覧出来ます。
 *ホームページ「すずらん」
   http://www11.ocn.ne.jp/~suzuran/saisei.html

【次回以降の済生会新潟第二病院眼科 勉強会&研究会】
平成20年5月14日(水)16:30?18:00
  「自らの身体への自己決定と身体の公共性」
       栗原 隆(新潟大学人文学部教授)
平成20年6月11日(水)16:30?18:00
  演題未定
       粟生田 友子(新潟県立看護大学教授)
平成20年7月(予定)
  日時/会場未定
       新潟盲学校弁論大会 イン 済生会
平成20年8月2日(土)午後 新潟ロービジョン研究会2008 
   テーマ「視覚障がい者の就労」
   会場;済生会新潟第二病院 10階会議室 
    国立身体障害者リハビリセンター病院眼科部長 仲泊聡
    NPO法人タートル事務局長(元日本盲人職能開発センター所長) 篠島永一
    「障碍」を持つ教師と共に・連絡協議会 栗川治(新潟西高校教論)
    新潟県立新潟盲学校(就職担当) 渡辺利喜男
    就労体験?亀山智美(長岡中央病院)
            薬師寺剛(新潟県立吉田養護学校教論)
    企業の方?小野塚繁基(小野塚印刷統括部長;新潟市)
平成20年9月10日(水)16:30?18:00
  「江戸落語のルーツと町人の遊び」
      横山芳郎(内科医、江戸文物研究家)



人事院通達 障害を有する職員が受けるリハビリテーションについて(通知)

●公務員に朗報!!人事院、継続就労を後押し

 人事院は、公務員の継続就労に道を開く通達を発出しました。

内容は、治る見込みのない疾病も病気休暇の対象にすること、並びに、音声ソフトを用いたパソコンの操作訓練などを行うリハビリテーションに「職員の研修(人規10−3)」を適用するなどというものです。対象者は、国家公務員・地方公務員ですが、公益法人は国の制度に準ずることがあるのでこの通達を準用してくれれば当然対象に含まれることになります。そのような観点から法人関係にお勤めの方は職場において、要望することが寛容かと思います。

適用日は、平成19年1月29日からです。

以下は通達の写し(全文)と、職員研修規則ですので、眼科医に相談するなどして、ご活用ください。

 

【人事院通達写し】

 

                         職 職− 35

 

                         人研調−115

 

                         平成19年 1 月29

 

 各府省等人事担当課長 殿

                     人事院職員福祉局

 

                         職員福祉課長  

 

                     人事院人材局  

 

                         研修調整課長  

 

障害を有する職員が受けるリハビリテーションについて(通知)

 

 標記について、病気休暇(一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(以下「勤務時間法」という。)第18条)の運用及び研修(人事院規則10−3(職員の研修))の運用に当たっては、下記の事項に留意して取り扱ってください。

 

 

1 病気休暇の運用について

 

  職員の勤務時間、休日及び休暇の運用について(平成6年7月27日職職−328)では、勤務時間法第18条(病気休暇)の「療養する」場合には、「負傷又は疾病が治った後に社会復帰のためリハビリテーションを受ける場合等が含まれるものとする」と定めている。すなわち、社会復帰のためのリハビリテーションであってもそれが医療行為として行われるものであれば、病気休暇の対象となり得るものであること。なお、負傷又は疾病が治る見込みがない場合であっても、医療行為として行われる限り同様であること。

 

 

 

2 研修の運用について

 

  負傷又は疾病のため障害を有することとなった職員が病気休暇の期間の満了により再び勤務することとなった場合又は病気休職から復職した場合において、当該職員に現在就いている官職又は将来就くことが予想される官職の職務と責任の遂行に必要な知識、技能等を修得させ、その他その遂行に必要な当該職員の能力、資質等を向上させることを目的として実施される、点字訓練、音声ソフトを用いたパソコン操作の訓練その他これらに準ずるものは、人事院規則10?3(職員の研修)の研修に含まれるものであること。

 

以   上

 

 

 

【職員の研修】

人事院規則一〇?三(職員の研修)

(昭和五十六年六月二十五日人事院規則一〇?三)

最終改正:平成六年七月二七日人事院規則一?一九

 人事院は、国家公務員法 に基づき、人事院規則一〇?三(職員の研修)の全部を次のように改正する。

(総則)

第一条 職員の研修については、別に定めるもののほか、この規則の定めるところによる。

(研修の目的)

第二条 研修は、職員に現在就いている官職又は将来就くことが予想される官職の職務と責任の遂行に必要な知識、技

能等を修得させ、その他その遂行に必要な職員の能力、資質等を向上させることを目的とする。

(人事院の権限及び責務)

第三条 人事院は、研修が適切に行われることを確保するため、その総合的企画並びに各省各庁の長が行う研修に関す調整、指導及び助言に当たるほか、その実施状況について調査を行い、及び報告を求めることができる。

2 人事院は、各省各庁の職員に共通して実施する必要のある研修で自ら実施することが適当と認められるものについて、の計画を立て、実施に努めるものとする。

(各省各庁の長の責務)

第四条 各省各庁の長は、職員に対する研修の必要性をは握し、その結果に基づいて研修の計画を立て、実施に努めなければならない。

2 各省各庁の長は、研修の計画を立て、実施するに当たつては、研修の効果を高めるために職員の自己啓発の意欲を発揮させるように配慮しなければならない。

3 各省各庁の長は、必要と認めるときは、当該省庁外の研修機関、学校その他の機関に委託して研修を行うことができる。

(執務を通じての研修)

第五条 各省各庁の長は、職員の監督者をして、職員に対し、日常の執務を通じて必要な研修を行わせるものとする。

2 各省各庁の長は、前項に規定する執務を通じての研修が適切に行われることを確保するため、職員の監督者に対し、導その他の措置を講ずるものとする。

(執務を離れての研修)

第六条 各省各庁の長は、必要と認めるときは、職員に日常の執務を離れて専ら研修を受けることを命ずることができる。

2 前項に規定する執務を離れての研修の実施に関し必要な基準は、人事院が定める。

(執務を離れての研修を受ける職員の責務)

第七条 前条第一項に規定する執務を離れての研修を受ける職員は、当該研修の実施に当たる機関が定める研修の効果的実施のために必要と認められる規律その他の定めに従わなければならない。

(研修効果のは握及び研修の記録)

第八条 各省各庁の長は、研修を実施したときは、研修計画の改善、職員の活用その他の人事管理に資するため、その果のは握に努めるとともに、人事院の定める研修については記録を作成し、保管しなければならない。

(研修の報告)

第九条 各省各庁の長は、毎年一回、前条の人事院の定める研修の概要を人事院に報告しなければならない。

   附 則 (昭和六〇年一二月二一日人事院規則一五?一一) 抄

 この規則は、昭和六十一年一月一日から施行する。

   附 則 (平成六年七月二七日人事院規則一?一九)

 この規則は、平成六年九月一日から施行する。

以  上。

点字毎日記事

「ロービジョンケアを診療報酬に」

日盲連が厚労大臣に要望書

点字毎日08/03/02

点字毎日08/03/02

「ロービジョンケアを診療報酬に」 日盲連が厚労大臣に要望書

 日本盲人会連合(日盲連、笹川吉彦会長)は2月18日、眼科医療におけるロービジョンケアを診療報酬の対象に加えるよう舛添要一厚生労働大臣あての要望書を提出した。08年度診療報酬改定案は同月13日、同大臣の諮問機関「中央社会保険医療協議会」(中医協)から答申があったが、ここで新設されなかったのを受けて要望した。眼科医の中に必要性の理解が深まってきたロービジョンケアに、医療費として経済的な裏付けを期待するもので、実現すれば眼科医療の現場で全国的な実践につながると期待できる。

 緑内障や糖尿病性網膜症などを原因とする中途視覚障害者が中高年を中心に増える中、ロービジョンケアの必要性も年々、高まってきた。補助具を用いて残存する視機能を最大限に活用して日常生活の不自由を軽減する医療面でのケアは、その後の福祉的なリハビリへの動機づけとしても期待が大きい。しかし、現時点では医療費の対象になっておらず、ロービジョンケアの実践は、理解ある病院や眼科医に頼っているのが実態。

 日盲連の今回の要望では、現行の診療報酬に位置づけられている「指導管理料」の中にロービジョンケアが対象となっていないため「患者に必要な指導が行き届いていない」と問題点を指摘。補助具の選定や情報提供を含めた眼科のリハビリテーションを診療報酬として加えるように求めた。また、社会復帰や職場復帰に向けた相談も対象にするよう要望している。

 ロービジョンケアについては昨年、厚労省障害者雇用対策課が雇用支援の観点で日本眼科学会に協力を求めた。同学会の機関誌「日本の眼科」を通じ、ハローワークで「継続雇用支援」を柱に視覚障害者の雇用支援を実施していることを紹介しながら、医師や支援機関、当事者団体との連携・協力が不可欠であることを伝えた。まずは患者として眼科で受診することになる中途視覚障害者に対して、「見えなくても仕事はできる」という基本姿勢で医学的立場からのアドバイスとロービジョンケアの実践を求めていた。

※訂正記事(点字毎日08/03/09)

 (訂正)3月2日号の「ロービジョンケアを診療報酬に」の記事で、日本眼科学会の機関誌「日本の眼科」とあるのは、日本眼科医会の機関誌の誤りでした。